自分が家で使っているインターネット固定回線はVDSLという古のものなのですが、昨今の情勢からかただでさえ遅い回線速度が致命的なまでに遅くなっていました。
どれぐらい遅いかというとこちらのページで計測した結果、ひどい時で以下のような感じでした。
具体的にはYoutubeのようなIPv6での接続ならそれなりに快適なのですが、IPv4での接続であるTwitterの画像ですらクリックして読み込むのに時間がかかると言った具合でした。
流石にどうにかしたいと自分なりに調べたり知り合いに相談したりしたところ、「v6プラス」というサービスが利用できれば回線速度が速くなる可能性があるということでした。
ということで、今回はv6プラス対応のルータに置き換えてみた時の備忘録というか日記みたいな内容になります。
では、始めます。
1:v6プラスのサービスを有効にする
v6プラスの提供有無や有効化の方法はプロバイダによって異なりますが、基本的にはプロバイダに電話をして有効にしてもらうか、会員ページのようなところで操作をして有効にする場合が多いと思います。詳しいやり方は各自で調べて行ってください。
自分の場合はSo-net光なのですが、マイページの「ご契約サービスのご利用状況」の中にv6プラスの項目で有効になっていることを確認できます。
v6プラスが有効になっていないと、対応しているルータを購入しても使えないのでちゃんと有効にしておくようにしましょう。
2:v6プラス対応のWi-Fiルータを入手する
v6プラスが有効になっていることを確認したら、次はv6プラスに対応しているルータを購入またはレンタルします。
v6プラスを提供しているプロバイダの多くは対応ルータのレンタルを行っているかと思います。例えばSo-net光だと以下のような対応ルータのレンタルページが存在します。
別途月額料金がかかったり違約金が発生したりと値段が高いと思うので、個人的には「ルータは購入する」のをオススメします。
ではどのルータを買えばいいのかという話ですが、レンタルページに型番が掲載されているのでその型番と同じ商品を購入するのが一番確実で楽です。例えば先のSo-net光のレンタルルータの型番で調べてみると価格.comで以下の商品ページが出てきます。
大体4000円台で買えるようなので、1年以上使うのであれば購入した方がお得かもしれません。
この他にも例えば「BUFFALO」にはv6プラスに対応したルータ商品一覧があるので、ここから探してもいいかもしれません。他のメーカーにもおそらく同様のページがあるはずです。
いろいろとv6プラス対応ルータがある中で自分が購入したのは以下の商品です。
購入理由としては、今まで使っていたルータがBUFFALO製品だったのと価格が購入時点で4000円以下と安かったからという2点です。
とにかくv6プラスに対応していればなんでもいい、という人は安いルータを探して購入しましょう。
3:既存のWi-Fiルータと置き換える
v6プラス対応ルータに置き換える作業ですが、購入した「BUFFALO WiFi 無線LAN ルーター WSR-1166DHPL2/N」の説明書通りにやれば自分はすんなり置換ができました。
既存ルータの設定の引越し機能があり、新しいルータで設定しなおすという手間が省けてとても便利でした。
ただし、デフォルトでv6プラスの設定が有効にはなっていないので、ルータ内にログインして自分で設定する必要があります。
4:ルータのv6プラス設定を有効にする
ルータを置き換えてインターネットに繋がることが確認できたら、ルータ側でv6プラス設定を有効にする必要があります。
基本的には以下のページの方法に沿ってやっていけばOKです。
「BUFFALO WiFi 無線LAN ルーター WSR-1166DHPL2/N」の場合、以下のアドレスをブラウザに入力することでルータのログイン画面を表示できます。
アクセスすると以下のようなログイン画面が表示されるので、購入した箱の中にあるユーザ名とパスワードを入力してログインします。
ログインするとホーム画面が表示されるので「詳細設定」をクリックします。
左側のメニューにある「Internet」→「Internet」をクリックして「v6プラスを使用する」にチェックを入れます。
「v6プラスを使用する」にチェックが入った状態で「設定」ボタンをクリックします。
するとインターネットが一度切断され、v6プラスで接続できるかどうかの確認をした後にv6プラスでインターネットに接続されます。この処理には数分かかる場合があるので「接続成功」の表示が出るまで気長に待ちます。
一度設定すればPCやスマホ側でインターネットを切断、再接続をしてもv6プラスでインターネットに接続してくれます。
ちなみにv6プラスを有効にした結果、夜でも以下のようにIPv6とほぼ変わらない速度が出るようになりました。しかもアップロードに関してはIPv6よりも速くなっていたりしています。
以上がv6プラス対応のルータに置き換えた内容になります。
IPv4での速度がストレスに感じていたので、ルータを買い換えるだけで快適になって本当に良かったです。
おまけ:v6プラス(IPv4 over IPv6)について
「v6プラス」という名称の他に「IPv6オプション」や「transix」というようにプロバイダによって色々呼び方は違いますが、やっていることは同じで「IPv4 over IPv6」というものです。
IPv4とIPv6では接続経路が違っており、一般的にIPv4の方が混雑、IPv6の方が空いているというような状況です。一番最初に挙げているあの画像がまさしくその通りの速度で、IPv4は混雑しているから遅い、IPv6は空いているから速いということになります。IPv4が一般道、IPv6が高速道路みたいなイメージです。
このIPv4の速度を改善するために出てきたIPv4 over IPv6というサービスですが、簡単に言うと「IPv6でいけるところまで行ってIPv4でないといけないところだけIPv4を使う」という感じです。要は目的地まで一般道しか通らないのが従来のIPv4での接続経路でしたが、IPv4 over IPv6では途中できる限り高速道路であるIPv6の経路を通って行くというイメージです。
これにより回線速度向上が見込めるということです(ただしVDSLは上限100Mbpsなのでそれ以上の速度は出ませんが…)。
・参考資料