以下の記事でmatplotlibを使ってグラフを作成しました。
今回はそのmatplotlibのグラフをPySide6のGUIに組み込む方法の備忘録になります。
では、始めます。
・matplotlibのグラフをPySide6のGUIに組み込む方法
基本的には参考資料に挙げているページ様の内容の通りです。
matplotlibのグラフ作成部分を別クラスで定義をし、そのクラスのオブジェクトをPySide6のGUIに設定するという感じです。
実際に例を見た方が良いかと思うので以下のソースコードを実行してみてください。
・pyside6_graph.py
# -*- coding: utf-8 -*- import sys from PySide6.QtWidgets import QMainWindow, QVBoxLayout, QWidget, QApplication from matplotlib.backends.backend_qt5agg import FigureCanvasQTAgg, NavigationToolbar2QT as NavigationToolbar from matplotlib.figure import Figure # PySide6にグラフを表示するためのクラス class GraphCanvas(FigureCanvasQTAgg): # コンストラクタ def __init__(self, parent=None, width=5, height=4, dpi=100): # グラフの設定 fig = Figure(figsize=(width, height), dpi=dpi) self.axes = fig.add_subplot(1, 1, 1, projection='3d') super(GraphCanvas, self).__init__(fig) # データをグラフにプロットする関数 def data_plot(self): # x, yのデータ x_data = [180,211,224,235,247,256,265,271,275,279,284,287,289] y_data = [357,337,329,322,315,311,305,301,298,295,293,293,290] z_data = [279,278,279,279,281,281,282,282,284,285,286,288,290] self.axes.scatter(x_data , y_data, z_data) # 散布図作成 self.axes.set_title("3d_test_title") # グラフタイトル self.axes.set_xlim(min(x_data)-10, max(x_data)+10) # x軸の最小値、最大値を設定 self.axes.set_ylim(min(y_data)-10, max(y_data)+10) # y軸の最小値、最大値を設定 self.axes.set_zlim(min(z_data)-10, max(z_data)+10) # z軸の最小値、最大値を設定 self.axes.set_xlabel("x_data") # x軸の名前を設定 self.axes.set_ylabel("y_data") # y軸の名前を設定 self.axes.set_zlabel("z_data") # y軸の名前を設定 # self.axes.axis("off") # これを設定するとグラフタイトル以外の軸線などが全てクリアされる # PySide6のGUIのクラス class MainWindow(QMainWindow): # コンストラクタ def __init__(self, *args, **kwargs): super(MainWindow, self).__init__(*args, **kwargs) self.setWindowTitle("PySide6 GUI") # matplotlibのグラフのクラスオブジェクト graph_canvas = GraphCanvas(self, width=5, height=4, dpi=100) graph_canvas.data_plot() # データからグラフを作成 # GUIレイアウト作成 layout = QVBoxLayout() layout.addWidget(graph_canvas) toolbar = NavigationToolbar(graph_canvas, self) # matplotlibのツールバーを作成 layout.addWidget(toolbar) # matplotlibのツールバー追加 # GUI画面全体のレイアウトを作成 widget = QWidget() widget.setLayout(layout) self.setCentralWidget(widget) if __name__ == '__main__': # Qtアプリケーションの作成 app = QApplication(sys.argv) # フォームを作成して表示 form = MainWindow() form.show() # 画面表示のためのループ sys.exit(app.exec())
実行すると以下のようにGUIが立ち上がり、matplotlibの時と同じように扱えます。
見た目としてはmatplotlibのデフォルトのGUIと変わらないように思うかもしれませんが、ちゃんとPySide6の書き方で定義した左上のGUIのタイトルが「PySide6 GUI」となっているのと、PySide6で設定している通りツールバーがグラフの下側に表示できています。
なのでちゃんとPySide6のGUI上でmatplotlibのグラフが表示できていることになります。
他にもmatplotlib側で作成したグラフを画像にしてそれをPySide6側で読み込んでそのグラフ画像を表示するなども考えられます。
しかしこの画像を読み込む方法だと3Dのグラフをぐりぐり動かせたりできなくなりますし、matplotlibのデフォルトGUIの機能が使えないというデメリットがあるので、今回紹介したような直接GUIに埋め込む方が何かと便利だとは思います。
以上がmatplotlibのグラフをPySide6のGUIに組み込む方法になります。
ちょっとしたデータをGUIで表示していじれるような簡単なアプリ程度なら作れることがわかったので、色々と使い道はあるかと思います。
・参考資料
