Raspberry Pi 4についての記事はいくつか書いてきましたが、そういえばGPIOを扱ったことはありませんでした。
なので今回はRaspbery Pi 4のGPIOを使ってLチカをやるまでの備忘録になります。
基本的には参考資料に挙げているページ様の通りなので、詳しくはそちらを参照してください。
では、始めます。
1:GPIOを使う準備
Raspberry Pi 4でGPIOを使うには以下のコマンドを実行する必要があります。以下のコマンドを実行しないと、そもそもGPIOの状態を確認する「gpio readall」コマンドを実行することができません。
$ wget https://project-downloads.drogon.net/wiringpi-latest.deb $ sudo dpkg -i wiringpi-latest.deb
---- 2021/05/26:追記 ----
上記の方法だとsudoコマンドを使ってインストールしているため、以後RPi.GPIOライブラリを使用したpythonコードを実行する際にsudoを付けないと実行できない場合があります。
その回避方法としてpipでのインストール方法もあります。
$ pip3 install rpi.gpio
こちらではsudoを使わずにインストールしているので、RPi.GPIOライブラリを使用したpythonコードを実行する際にsudoを付ける必要がなくなります。
---- 追記終わり ----
このコマンドを実行したら、GPIOの状態を確認するために以下のコマンドを実行します。
$ gpio readall
このコマンドを実行すると、以下のように各GPIOの状態が表示されます。
+-----+-----+---------+------+---+---Pi 4B--+---+------+---------+-----+-----+ | BCM | wPi | Name | Mode | V | Physical | V | Mode | Name | wPi | BCM | +-----+-----+---------+------+---+----++----+---+------+---------+-----+-----+ | | | 3.3v | | | 1 || 2 | | | 5v | | | | 2 | 8 | SDA.1 | ALT0 | 1 | 3 || 4 | | | 5v | | | | 3 | 9 | SCL.1 | ALT0 | 1 | 5 || 6 | | | 0v | | | | 4 | 7 | GPIO. 7 | IN | 1 | 7 || 8 | 1 | ALT5 | TxD | 15 | 14 | | | | 0v | | | 9 || 10 | 1 | ALT5 | RxD | 16 | 15 | | 17 | 0 | GPIO. 0 | IN | 1 | 11 || 12 | 0 | IN | GPIO. 1 | 1 | 18 | | 27 | 2 | GPIO. 2 | IN | 0 | 13 || 14 | | | 0v | | | | 22 | 3 | GPIO. 3 | IN | 0 | 15 || 16 | 1 | IN | GPIO. 4 | 4 | 23 | | | | 3.3v | | | 17 || 18 | 0 | IN | GPIO. 5 | 5 | 24 | | 10 | 12 | MOSI | ALT0 | 0 | 19 || 20 | | | 0v | | | | 9 | 13 | MISO | ALT0 | 0 | 21 || 22 | 1 | IN | GPIO. 6 | 6 | 25 | | 11 | 14 | SCLK | ALT0 | 0 | 23 || 24 | 0 | OUT | CE0 | 10 | 8 | | | | 0v | | | 25 || 26 | 1 | OUT | CE1 | 11 | 7 | | 0 | 30 | SDA.0 | IN | 1 | 27 || 28 | 1 | IN | SCL.0 | 31 | 1 | | 5 | 21 | GPIO.21 | IN | 1 | 29 || 30 | | | 0v | | | | 6 | 22 | GPIO.22 | IN | 1 | 31 || 32 | 0 | IN | GPIO.26 | 26 | 12 | | 13 | 23 | GPIO.23 | IN | 0 | 33 || 34 | | | 0v | | | | 19 | 24 | GPIO.24 | IN | 0 | 35 || 36 | 0 | IN | GPIO.27 | 27 | 16 | | 26 | 25 | GPIO.25 | IN | 0 | 37 || 38 | 0 | IN | GPIO.28 | 28 | 20 | | | | 0v | | | 39 || 40 | 0 | IN | GPIO.29 | 29 | 21 | +-----+-----+---------+------+---+----++----+---+------+---------+-----+-----+ | BCM | wPi | Name | Mode | V | Physical | V | Mode | Name | wPi | BCM | +-----+-----+---------+------+---+---Pi 4B--+---+------+---------+-----+-----+
簡単にこの表の見方を説明すると、以下のようになります。
・BCM:コマンドやプログラムなどで操作する場合に使用するピン番号。
・wPi:Wiring Piというライブラリを使う場合の番号。
・Name :ピンの名前。
・Mode:ピンのモード。出力ならOUT、入力ならIN。
・V:プルアップ/プルダウン。プルアップなら1、プルダウンなら0。
・Physical:Raspberry Piの物理的なピン番号。
コマンドやプログラムで制御する場合は「BCM」の番号を設定するということになります。
これでGPIOを扱う準備ができました。
2:Lチカのサンプル
では実際にRaspberry PiのGPIOを使ってLチカをやっていきます。
Raspberry Pi 4の物理ピンの位置は以下のようになっています(公式ドキュメントより引用)。
この物理ピンの位置を元に以下のように回路を作ります(公式ドキュメントより引用して加工)。
LEDのプラス側を「GPIO 17」に、LEDのマイナス側抵抗を付けてある方に「GND」を接続します。「GPIO 17」のBCM番号は「17」なのでサンプルコードで制御するピン番号はこの「17」を使います。
回路ができたら以下のサンプルコードを記述し、ファイルを保存します。
・gpio_test.py
import RPi.GPIO as GPIO import time PIN = 17 # ピン番号(BCMの番号) # GPIOを扱う準備 GPIO.setmode(GPIO.BCM) GPIO.setup(PIN, GPIO.OUT) try: # 1秒ごとに点灯/消灯を繰り返す while(True): print("ON") GPIO.output(PIN, GPIO.HIGH) time.sleep(1) print("OFF") GPIO.output(PIN, GPIO.LOW) time.sleep(1) except KeyboardInterrupt: # Ctrl+Cで終了した場合、GPIO設定をクリア GPIO.cleanup()
そして以下のコマンドでサンプルを実行します。
$ python3 gpio_test.py
すると1秒間隔でLEDの点灯と消灯を繰り返します。終了する時はCtrl + Cで終了させます。
以上がRaspberry Pi 4のGPIOを使ってLチカするまでの方法です。
これでRaspberry PiのGPIOの扱い方もわかったので、センサーなどを繋げて色々遊べそうです。
・参考資料