ソースに絡まるエスカルゴ

貧弱プログラマの外部記憶装置です。

【Android Studio】Android StudioをWindows10のRyzenPCにインストールしてエミュレータで開発できるようにする

 何年も前にMacAndroid Studioを入れて使ってみたことはあったのですが、ふとWindows10には入れてなかったし最新のを入れてみるかと思い立って入れてみました。

 ただ色々とつまづいてしまい、かなり調べないと解決できなかったので備忘録として記事にしておこうと思った次第です。

 ちなみにインストールした環境は以下の通りです。

  • OS:Windows10 Home
  • CPU:AMD Ryzen 5 2500U
  • メーカー:hp

 では始めます。


1:Android Studioのインストール
developer.android.com

 上記のページからAndroid Studioインストーラをダウンロードします。

 ダウンロードしたインストーラを起動させて基本的にデフォルトで指示通りにやっていけばインストールできます。

「Show Detail」を表示させた状態でのインストールの途中で「HAXM installation failed」という赤文字のエラーが出る場合があります。このエラーは「エミュレータに必要なHAXMのインストール失敗した」というメッセージです。

 とりあえずこのエラーは後で解決するのでAndroid Studioのインストールが終わったらAndroid Studioを起動させます。

 以下のように起動できていればインストールはできています。
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2:必要なAndroidのバージョンのインストール
 エミュレータは実機がなくてもPC上で仮想的に開発したアプリの動作を検証するためのものです。ただしめちゃくちゃ重いです。

 エミュレータの設定には「Configure」→「SDK Manager」を選択します。
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 以下のような画面になるので開発環境として必要なAndroidのバージョンにチェックを入れて「OK」をクリックします。
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 すると自動的にチェックを入れたAndroidのバージョンがインストールされます。


3:空のプロジェクトを作成する
 空のプロジェクトを作成します。「Start a new Android Stuido project」をクリックします。
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「Empty Activity」を選択して「Next」ボタンをクリックします。
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 プロジェクト名や開発言語(ここではjavaを選択)、Androidで動く最低のバージョンを選択して「Finish」ボタンをクリックします。
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 ビルド完了までかなり時間がかかりますが、以下のように空のプロジェクトが作成されます。
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4:エミュレータを作成する
 エミュレータを作成するには「No device」のプルダウンから「Open ADV Manager」を選択します。
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「Create Virtual Device」ボタンをクリックします。
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 以下のような画面が表示されますが、インストール時に「HAXM installation failed」のエラーが発生していた場合は赤枠部分に赤文字で「HAXM is not installed」というような文字が表示されます。
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 これが表示されている場合はエミュレータの作成ができません。

 なので一度Android Studioを終了させて以下の方法で解決していきます。


4-2:Windows Hypervisor Plattformを有効にする(Ryzenの場合)
 CPUがIntelの場合は、この項目は飛ばして良いです。

 CPUがRyzenの場合は、Windowsの設定画面を開いて検索欄に「Windows の機能の有効化または無効化」と入力して出てきたアプリをクリックします。
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Windows Hypervisor Plattform」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
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 すると必要なものを探してインストールしてくれます。

 インストールが終わると再起動を求められるので、再起動させます。

 再起動が終わったらコマンドプロンプトを起動させて「systeminfo」と入力してEnterキーを押します。すると色々と情報が出てきますが、その中に以下のような表示が出てくる場合があります。

Hyper-V の要件: VM モニター モード拡張機能: はい
                ファームウェアで仮想化が有効になっています: いいえ
                第 2 レベルのアドレス変換: はい
                データ実行防止が使用できます: はい

 エミュレータを使うにはHyper-V の要件のところがすべて「はい」になっている必要があります。ここでは「ファームウェアで仮想化が有効になっています」を「はい」にするためにBIOSの設定を変更します。


4-3:BIOSの設定を変更する
 マザーボードやメーカーなどによってBIOSの起動方法は異なると思いますが、hpのPCであれば「電源オフの状態でF10を押した状態で電源を入れる」ことでBIOSを起動させることができます。

 BIOSを起動させたら「System Configuration」→「Virtualization Technology」の項目が「Disabled」になっているので「Enabled」に変更します。変更したら「F10キー」を押して設定を保存してBIOSを終了させます。

 今回はhpのBIOSでしたが、Virtualizationなどの項目があればそれをEnabledに変更すればよいです。


4-4:設定ができているか確認する
 BIOSの設定変更が終わったら、再度コマンドプロンプトを起動させて「systeminfo」と入力してEnterキーを押します。Hyper-V の要件の記述が以下のようになっていれば設定がちゃんとできています。

Hyper-V の要件: ハイパーバイザーが検出されました。Hyper-V に必要な機能は表示されません。


5:再度エミュレータを作成する
 ここまでの設定が終わったらもう一度Android Studioを立ち上げてプロジェクトを開き、4の状態までもっていきます。すると赤文字のエラーがなくなっているのでとりあえずPixel 2を選択して「Next」ボタンをクリックします。
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 Androidのバージョンを選択して「Next」ボタンをクリックします。
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 エミュレータのデバイス名を入力して「Finish」ボタンをクリックします。
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 するとエミュレータが作成されます。
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6:空のプロジェクトをエミュレータで実行する
 プロジェクトのプルダウンから実行したいエミュレータを選択します。
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 横にある「▶」のボタンをクリックします。
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 するとビルドと同時にエミュレータが立ち上がります(かなり重いので時間がかかります)。

 しばらく待つと以下のように空のプロジェクトの「Hello world」が表示されます。
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 以上がAndroid Studioのインストールとエミュレータでの開発できるようにするまでです。

 BIOSいじったりとか色々予想しないような設定が必要だったのでかなり大変でした。
 今後はAndroidのアプリとかも作れるようになっていきたいですね…。


・参考資料