ソースに絡まるエスカルゴ

貧弱プログラマの外部記憶装置です。

【自作PC】自作PCやってみた その1:パーツ選定

 ちょっと前にMacBookProを購入して使っていたのですが、GPU性能が思ったよりなかったのでちょっと不満がありました。eGPUが使えるので購入を検討していたのですが、良さそうと思ったものでも6万円程度とそれなりに値が張る上に、外付けしたGPUの80%ほどの性能しか引き出せないらしいということでした。

「だったらもうちょっと予算を足してデスクトップPCを組んだ方がいいのでは?」と思い、色々調べつつほぼほぼ初心者の自分がデスクトップPCの自作をやってみました。情報収集から組み立て、OSインストール、GPUドライバを入れるなどなど初めて体験したことも多かったので、備忘録と今後自作PCをする人の参考になればと思い、記事にしようと思った次第です。

 前置きが長くなりましたが、今回はパーツ選定編ということで自作したパーツ一覧とそれを選んだ理由なんかも軽く説明していきたいと思います。


 では始めます。



1:自作PCのパーツ一覧
 以下が今回組んだ自作PCのパーツ一覧です(商品名のところに自分が購入したお店の商品ページリンクも貼っています)。PCパーツは値段の変動がありますし、タイムセールなどで安く購入したものもあるので同じパーツでも同じ価格にならない場合があるので注意してください。

パーツ名 商品名 購入時の価格
CPU Ryzen 3 3100 13,178円
マザーボード ASRock B550M Pro4 12,717円
グラフィックボード Radeon RX 5600 XT Challenger D 6G OC 32,973円
メモリ TEAM PC4-25600 16GBx2枚 11,980円
SSD Patriot P300P512GM28 6,899円
ケース 舞黒透maikurosuke(MK-01W) 2,979円
電源 MWE 550 Bronze - V2 / MPE-5501-ACAAB-JP 4,980円
OS Win10 Home 64bit DSP DVD LANボード セット限定 12,880円
ディスプレイ PHILIPS 223V7QJAB/11 9,980円
キーボード/マウス TM-UKEY108BKMSET 892円
合計金額 109,458円

 当初の目標としてはOSやディスプレイ、キーボードやマウスなども含めて10万円以内を目指していたのですが、ちょっとオーバーした感じになりました。
 なぜそのパーツを選んだのかを次から説明していきます。


2:CPUを選んだ理由
 購入したのは「Ryzen 3 3100」です。AMDが出しているZen2と呼ばれる世代の現状一番安く買えるCPUです。

 このCPUとよく比較されるのはRyzen 5 1600AFとRyzen 3 3300Xあたりだと思いますが、この2つは現状ほぼ在庫が市場に存在せず、在庫があったとしても適正価格で販売されていないことが多いです。詳しい性能比較は色々なサイトや動画などで行われているので各自調べて欲しいのですが、これらのCPUがコスパが良いということでRyzen 3 3100は割と影に隠れる感じになっています。

 そんなRyzen 3 3100ですが、4コア8スレッドでクロックも3.6GHz〜最大3.9GHzと価格を考えると十分すぎる性能です。また、先に出てきたRyzen 3 3300Xと比較すると大体90%ぐらいの性能らしいのでそう考えると悪くはないです。また2020年中に次の世代であるZen3が出るという話もあるため、性能に不満が出た場合はそちらに載せ替えれば良いという気持ちもありました。

 価格と入手性、性能も考えるとこのRyzen 3 3100が良いということで選びました。


3:マザーボードを選んだ理由
 購入したのは「ASRock B550M Pro4」です。ASRockが出しているB550チップを搭載したMicro ATXマザーボードです。

 ASRockと言えばSteel Legendという製品群の方が有名ですが、このPro4と呼ばれる商品はそれのちょっと下ぐらいに位置する商品です。CPUのところにも書きましたが、Zen3への載せ替えも考慮したかったため公式にZen3にも対応していてできるだけ安いマザーボードを選ぶ必要がありました。またメモリも増設することを考えて4枚挿せるようにしておきたいというのもありました。

 実際はB550よりさらに廉価なA520というチップセットを搭載しているマザーボードがあります。B550とA520の大きな違いとしては、オーバークロックできるかどうか、グラフィックボードのPCIe4.0に対応しているかどうかという2点です。

 その他にも色々違いがありますが、オーバークロックをもしかしたらするかもしれない、グラフィックボードを最新のものにした場合PCIe4.0に対応できている方が良い、と自分はこの2点を重要視してB550チップセットマザーボードを選びました。また価格としては2000円程度しか変わらなかったので、より良さそうなものを選んだというのもあります。

 Zen3に対応、オーバークロックできる、グラフィックボードのPCIe4.0に対応している、人気のあるSteel Legendの廉価版、というような理由からASRock B550M Pro4を選びました。


4:グラフィックボードを選んだ理由
 購入したのは「Radeon RX 5600 XT Challenger D 6G OC」です。AMDが出しているGPU、RX5600XTを積んだASRockのグラフィックボードです。

 グラフィックボードと言えばNVIDIAの方が有名だと思いますが、グラフィックボードを買い換えた場合にMacBookProのeGPUに転用できるという点からAMDGPUを積んでいるものを選ぶことにしました(AMDにこだわりがなければ、価格と性能的にはNVIDIAの1650 superなどその辺りを購入していたのではないかと思います)。

 当初は10万円以内に収める予定だったので、RX580という1世代前のAMDGPUを積んだグラフィックボードを検討していました。ベンチスコアを調べると価格に対してかなり性能は期待できそうだったのですが、TDPが高くかなりの発熱と電気代がかかりそうなイメージでした。

 なので同じぐらいの性能で省電力化した今の世代のGPUであるRX5500XTが次の候補に上がりました。かなり直前までこのRX5500XTを積んだとある2万円程度のグラフィックボードに目を付けていたのですが、購入する前に売り切れになってしまいました。どうしようかと考えながら少しだけ背伸びして一つ上のグレードのRX5600XTを調べてみると、大体3万円前半ぐらいでRX5500XTの性能の約1.5倍ほどということらしかったので、それなら割と良いのではないかと思うようになりました。

 マザーボードをASRockにしていたのでグラフィックボードも揃えた方がいいだろうということもあって、Radeon RX 5600 XT Challenger D 6G OCを選びました。

 RX5600XTのグラフィックボードでもうちょっと安いものはあったのですが、安心感という意味でマザーボードとブランドを合わせた形です。

 

5:メモリを選んだ理由
 購入したのは「TEAM PC4-25600 16GBx2枚」です。定格3200MHzで動く16GBメモリの2枚セットのものです。

 選んだ理由としては、定格3200MHzで動く、16GBx2枚、価格が安かった、という点のみです。

 当初は8GBx2枚の16GBで十分だと考えており、また今でもそれで十分だと思うのですが、たまたまAmazonのセールで見つけたこの商品が8GBx2枚のセットよりも16GBx2枚のセットの方が1GBあたりの値段が安かったので選んだというただそれだけです。用途としてBlenderや動画編集を想定していたので、場合によってはメモリを増設するだろうということも考えると最初から32GB積んでいてもいいだろうという判断もありました。あと購入後に気づいたことですが、オーバークロックしなくても3200MHzで動くというのも良い点でした。

 これらの理由からTEAM PC4-25600 16GBx2枚を選びました。


6:SSDを選んだ理由
 購入したのは「Patriot P300P512GM28」です。M.2のNVMe、512GBのSSDです。

 自作PCの動画を色々みていた時にM.2 SSDというものを初めて知り、速度が速いしケーブルがいらないということで最初からM.2 SSDにすることは決まっていました。容量は500GB程度というのも決めていました。

 500GBのM.2 SSDで色々探していると、これまたAmazonのセールでこのSSDが安くなっているのを発見しました。製造しているPatriotという企業名で調べてみると主にメモリを製造しているアメリカの企業で怪しい感じでもありませんでした。PCIe3.0接続なのでPCIe4.0よりは速度が落ちますが、レビューを見てもそれなりに速度は出ており不具合はなさそうでした。

 これらの理由からタイムセールで安い時に買っておこうと思い、Patriot P300P512GM28を選びました。


7:ケースを選んだ理由
 購入したのは「舞黒透maikurosuke(MK-01W)」です。Micro-ATXATX電源対応の小さめのケースです。

 同じ価格帯だと「Thermaltake Versa H17」という商品がありますが、こちらの商品よりもひとまわり小さいサイズになっています。「小さいサイズの方がスペース取らないし、安いから黒透maikurosuke(MK-01W)の方がいい」という判断で購入しました。

 が、実際に組んでみた今としては少し後悔しています。

 完成した姿はコンパクトでいい感じなのですが、コンパクト=スペースが少ないということでもあるので配線が無茶苦茶大変でした。裏配線も一応できるのですが、背面スペースの幅がほぼないので太いケーブルを通すとバックパネルが閉まらなくなります。また取り付ける順番もかなり考えながらやらないとねじ止めや配線などに手が入らなくなったりします。更に安物ケースなのでイマイチねじ穴が合わなかったりと、本当に本当に苦労しました。

 またこのケースには説明書らしい説明書がついてなかったので、初心者向きのケースではないと思います。配線にいくら苦労しようともコンパクトのケースにしたい、という人でなければ、先に紹介した同価格帯の「Thermaltake Versa H17」を購入するのをオススメします。

 あまりに苦労したのでこのケースでの組み立て思い出記事も書こうと思っています。


8:電源を選んだ理由
 購入したのは「MWE 550 Bronze - V2 / MPE-5501-ACAAB-JP」です。550W BronzeのATX電源です。

 調べると、使用するパーツの組み合わせ推奨電源容量みたいなのが出てくると思いますが、個人的にこれはそこまで気にする必要がないのではと思っています。実際自分が見たとあるYoutube動画ではRyzen 5 3600とRX5700XTの組み合わせで450Wの電源で動いていました。少なくとも今回自分が組む構成ではこれよりもグレードが低いので450W以上で安い電源ならなんでもいいという感じで探していました。

 価格.comなどでそんな電源を調べていたのですが、どうやら最近は電源の値段が少し上がっているらしく、また5000円程度の安い電源の在庫も品切れが多くなっている印象でした。最初に自分が目を付けていた電源も気づいたら売り切れになっていて「5000円以下の電源がそもそも売ってない」みたいな状態でした。

 そんな中、秋葉原にPCパーツを見に行った時にたまたまパソコン工房の店舗でこの電源を見つけました。550Wで5000円を切っていてすぐに買おうと思ったのですが、電源の奥行きのサイズが少し気になりました。というのも、ATX電源は縦横のサイズは決まっていますが奥行きは製品によってバラバラになっています。今回取り付けたケースは小さめなのでちゃんとケースに入るかわからないまま購入するのが不安だったので、店員さんに確認したところ「あ、入りますよ。ちょっと配線とか厳しいですけど」と言われたので購入しました。

 実際にケースに取り付けた感想なのですが、店員さんの言う通り「入るけど配線が厳しい」というのを身を以て体験しました…。


9:OSを選んだ理由
 購入したのは「Win10 Home 64bit DSP DVD LANボード セット限定」です。Win10 Home 64bitのDSP版と謎のLANボードのセットです。

 PCを自作する時に価格を圧迫するのがWindowsのOS代です。Windows 10 Home単体で購入するパッケージ版だと大体1万6000円ぐらいですが、パーツと合わせて購入することで少し安くなるDSP版というのも存在します。今回はそのDSP版の中でもおそらく一番安い値段で売っていたと思われるNTT-X Storeというところで購入しました。

 自作したPCでちゃんとWindows 10のライセンス認証ができたので特に問題もなかったです。ただ一つ注意点として、厚紙にDVDが入っているという形で送られてくるので自作したPCにDVDドライブがない場合は予め別のWindows PCでUSBメモリにインストールメディアを作成しておく必要があります。

 インストールメディアの作成方法は以下で記事にしているので参考にしてください。

 ちなみに謎のLANボードは本当に謎なので謎のままにしてあります。


10:ディスプレイを選んだ理由
 購入したのは「PHILIPS 223V7QJAB/11」です。21.5型のフルHDのディスプレイです。

 Win10のDSP版を購入するのと同時にNTT-X Storeでタイムセールをやっていたので購入しました。普通のフルHDのディスプレイですが、画面下側以外ベゼルがほぼなく、軽い上に電源アダプター内臓なので細いケーブル一本で繋ぐことができてかなり便利です。D-Sub、HDMI、DisplayPortがそれぞれ1本ずつ接続でき、またそれぞれのケーブルも最初から1本ずつ付属しているのでケーブルを買う必要もないので楽です。

 ただちょっと気になったのが、輝度を最低にしてもかなり明るいというか発色がビカビカしている感じがあるので気になる人は気になるかもしれません。

 全体としてはかなり満足しているディスプレイです。


11:キーボード/マウスを選んだ理由
 購入したのは「TM-UKEY108BKMSET」です。TSUKUMOで売っているキーボードとマウスのセットです。

 購入理由はただ一つ、値段です。

 個人的にマウスとキーボードに一切こだわりがないので、とにかく安いものを探していたところ見つけたのがこの商品でした。最初見つけたとき「さすがに安すぎてちょっと心配」と思ったのですが、TSUKUMOというPCパーツで有名なところで売ってるから大丈夫だろうという判断で購入しました。

 届いてから箱を開けて取り出した時の印象は「めっちゃ軽くて作りがちゃっちい」でした。モックかな、と思うほどでした。実際に自作したPCに繋いでキーボードとマウス両方使っているのですが、これが不思議と違和感なく使えています。キーやクリックの反応が悪いこともないですし、ごく普通に使えています。キーボードはメンブレン方式なので押し心地はグミみたいな感じですが、個人的には特に不快感もないです。本当に普通に使えています。

 とにかく安くキーボードとマウスを揃えたい、という人にはオススメだと思います。


 以上が自作したPCパーツ選定についてです。

 パーツ選びで考えていたことや購入した理由などを色々書いただけなので全部読んでいる人なんていないと思いますが、もし自作PCをする人がいればその参考にでもなれば幸いです。
 ただRTXの3000番台が発表され、Zen3も間近というような状況なので「今自作PCを組むのは時期が悪いのではないか」と個人的には思います。まぁ、自分は我慢できずに組んでしまいましたが…。

 今回はその1ということにしているので、次は組み立てについての感想などを記事にしようかと思っています。


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